建築計画研究所 都市梱包工房

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 環境造形職人との共働


 

 
 環境造形職人(アーキクラフト)達。
 私達と永い間、アートな環境造りを目指して培ってきた新しい職人達です。
 本来の建築職人では不可能なような仕事、叉は高度な仕上がりや、表情豊かなもの空間を見事な手仕事で行える数少ない仲間達です。
 私達の住まい造りにはなくてはならないアーティストで、 建築職人の腕が低下しつつ在る今日では大変重要です。
 
 現在:鉄/鍛造のアーティスト ガラス/ 光のアーティスト 土/ 造園アーティスト 
  家具/木工のアーティスト  陶器/陶芸アーティスト 等が力になってくれております。
 
 
 
 
 

環境造形職人への期待

 心を込めて作り上げられたものは、見るだけで心を打ちます。まして、それを手に取り使用すればなおさらでしょう。建築とは、本来そうした心の込められた物々の集合体ではないでしょうか。ところが、その心を打つ物が身近な所から消えていっているように思います。丹精込めて物に立ち向かう普通の職人気質を持った人が少なくなっているのです。
 このことに対する危機意識を、物づくりの仲間達に打ち明けたのは1988年、八ヶ岳のアート祭でのことです。2ヶ月に及ぶ共同の物づくり集会は、個性の強いアーティストや職人達が、各々の職域を越えて話し合い、共働して物を造る大切さ、楽しさを十分に体験する場となりました。仮設テント工房の中で、アーティストの多くは作家としてでなく、ある意味で新しい建築職人として、住環境づくりに参加してみようとする姿勢がうまれたように思います。
 建築の専門職人でない育ち方をした人達の建築界というか、そうした現場への参加、そうした仲間を、私は環境造形職人と呼んでいます。
 88年の八ヶ岳アート祭は、2ヶ月のキャンプ生活で燃えつきないばかりか、その後の新しい火種となって、参加アーティスト達が各地でそれぞれにグループを結成しました。
 
 
 

設計・環境造形職人・職人三者の連携

 そしてその一つとして、建築家である私やスティールワークの松岡信夫さん、ステンドグラスの菊池健一さんたちのグループがあります。
 八ヶ岳アート祭の準備に2年程かかっていますので、約20年が経過していることになります。現在にいたるまで両氏が加わる仕事は多く、中でも95年に竣工したティーサロン・やまももは、造園作家の瀬川正明さんも加わって、八ヶ岳アート祭メンバーの特集のような建築となりました。
 この現場では、参加各職人や環境造形職人の設計案に対する理解を得るために、打合せは案がまだ定まらない基本構想の段階から、何度か行われました。
 ステンドグラスを例にとると、この「やまもも」では窓それぞれに細かい機能や役割が要望されました。ある場所では窓から隣を見せたくない、ブラインド機能が必要でした。その一方で、逆にステンドグラスを通して見せたい草花等もありました。
 これらの点について、事前に設計・各職人・環境造形作家が要望を出し合い、空間のイメージはもとより、その造り方、さらに全体予算の中での各々の予算認識などの事項を確認します。この段階で、三者のつながりや協力関係を形成することが現場の成功の鍵といえるでしょう。

   

 

 

 


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