建築計画研究所 都市梱包工房

ARCHITECTURE DESIGN & CITY PLANNING OFFICE

 


 

 
第32話  韓国両班の集落.1 近くて遠い国、韓国
 
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砂漠の国々から熱帯モンスーンの国々まで、アジアの国々は自然環境一つをとっても、その文化や宗教を見ても、信に多様であると思う。
 
その多様なアジアの国々で中国と韓国は、日本と最も近い国でもあり、歴史的にも繋がりが深い。特に韓国は国内の辺ぴなところに行くより近く感じたりする。今や飛行機にさえ乗ればあっという間に着いてしまい、その気になれば日帰りも可能な国なのだ。
 
また昔から日本各地に多くの韓国籍の方や関係者がおり、交流も頻繁におこなわれて来ている。がしかし私達はどれくらい韓国の事を知り理解しているのだろうか。私自信、幾度か隣国韓国の集落を訪れているが、未だに思わぬ失敗を起こしたりして相手を困らせたりしている。
 
道行く人や出会う人があまりにも私達と同じで、つい外国にいる事を忘れてしまったりするこがある。だから日本にいるつもりで話し掛けたりすると、突然理解出来ない言葉が帰って来たりしてびっくりする。姿格好はおなじでも実は言葉も文字も私達とは全然違う国なのである。その度に「韓国は近くて遠い国」と考えてしまう。
 
これと似たような事が他にも沢山有る。古い集落やその住居の在り方もそうだ。日本と同じように造られ、姿格好は同じように見えても使用のされ方、その存在する意味はかなり異なる。自分勝手な解釈をすると大変失敗をすることになる。
 
その多くは韓国をあまりに近い国と思い込んでの、こちら側の勝手な解釈、それも歴史的認識を逸脱した無知や不勉強による事が多い。
そうした無知から出た自らの失敗例をこれから報告しようと思う。韓国の歴史的建造物や集落が今でも多く残る、安東郊外の集落探訪でのことである。
 
韓国の大学の先生達に案内され、安東の素晴らしい両班住居(ヤンバン住居、李朝期の文官、武官等の身分の高い人の住居)とその集落を見て歩いた。その日李朝から代々続く著明な両班住居を案内された。
 
宗家の当主自らが日本からの来客とあって、正装で迎えてくれた。このような事はめったにない。韓国の先生方が多分に私の事を大袈裟に当主に伝えていたのであろう。大問をくぐり舎廊棟(サランチェ、主人の部屋があり接客の為の棟、主に男の場となる)に案内された。

 

   

 

 

 


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